2009年6月1日月曜日

意思疎通のツールとしてのFreemindの可能性

Communication

先日のFreemindの話の続編です。タイトルとしては、「意思疎通のツールとしてのマインドマップ」と言いたいところですが、それはマインドマップか否かで議論が発生しそうなのでここは控えときます。

ボクはFreemindの利用例として、
  • 会議の(個人的な)議事録
  • 発表の聴講
  • 打ち合わせ
  • 論文を読む
というのを挙げましたが、3番目の打ち合わせについてもう少し話をしたいと思います。

理解するとは何か?
 私は仕事柄、学生を相手にして話をします。それはいわゆる教育という形(先生から学生へと知識を伝達する)であったり、研究活動における報告や議論(知識や情報を出し合い、解を見つけていく)であったりします。いずれの場合においても、相手の話していることを理解することが大切です。
では、「理解する」とはどういうことでしょうか?なんて哲学的な事を話し出すと、きりがありませんが、一つ言えることは、理解には既知の知識が大きく関わってくるということです。新しい知識を得るときには、なんらかの既知の知識と関連づけることが理解するということにつながってきます。よく具体例を話すと理解してもらえたみたいなことがあると思いますが、そういうことです。

前提知識の差異が生み出す誤解
しかし、本当に相手は理解してるんでしょうかね?しっかりミーティングをして同意を得たはずなのに、後で確認すると見当違いのことをやっていた、、、なんてことはないでしょうか?
ボクの場合、学生との打ち合わせもいろいろありますが、その中で、
  • 研究テーマを決める
  • 研究論文を書く
  • 研究論文を読む
などの状況があります。これらは、ある程度「カタチ」が決まってます。研究というものには、研究背景が必ずあり、先行研究を挙げながら研究課題を見つけ、 自分の研究内容を主張していく、、、といった論旨の流れです。こう書いてしまえば簡単なようですが、実際、この流れに沿って論文を書かせると、必ず矛盾点 や不足が発覚します。そこを打ち合わせにより、「ここはもっと説明が必要だね」「これはどういう意味?」「なんでこんなことするの(書いてるの)?」とい うようなツッコミをいれながら論文を完成させていくわけですが、これがなかなかうまくいかない。。。こっちが思った通りにまとめられないことがしばしばあります。また、論文を読ませた場合でもこちらが知りたいポイントを説明してなかったり、研究のポイントを誤解していたり、、、というのもあります。

どうしてなんでしょう?それは、相手との前提知識の差があるからです。前提知識の差により議論が成立しなかったり誤解が生じてきます。例えば、「ラーメンのスープの色」といえば、九州男児ならまず「白」と答えるでしょう(笑)。うどんのスープの色も関東と関西では違うともいいます。同じ言葉を使っていて同意を得たとしても、実は相手の頭の中は全く違うことを考えているということがありうるわけで、「はい、わかりました」という言葉は必ずしも信用できないということです。上述の学生との打ち合わせもそうです。学生にとっては、論旨を意識して論文を書くというのは未知のことですので、こちらはそのつもりでも、あちら(学生)は見当違いの解釈をしている可能性があるのです。

Freemindを利用した意思疎通の方法
この両者の差異を解消する手段として、Freemindを活用します。
(1)テンプレートにより自分の考え方を見せる
研究テーマの決定や、発表論文の構成を考えるときには、Freemindで構成を書かせます。この時、マップを自由に書かせるのではなく、ある程度、論旨の流れに沿った枝をテンプレートとして渡し、このテンプレートに従って中身を書かせるようにします。このことは、相手に自分の頭の中にある思考をマップにより見せ、そのカタチを意識させることににつながります。

(2)ペアマッピングする
作成されたマップを二人で一緒に見ながら修正します。ここのポイントは、必ず、ペアプログラミングみたいに「二人で一緒に同じ画面を見ながら」です。ペアマッピングとここでは命名しときます。ボクの場合は、22インチのディスプレイがあるので、それをミーティング机においてノートPCの内容を投影しながらやります(学生の机でやることもあります)。修正については、ボクの場合は自分だけがやります(学生にキーボードは渡しません)が、双方で交代し合うのも手かもしれません。

ペアマッピングの効果
上記で一番大切なのは、ペアマッピングです。マップを修正する際には、必ず相手がいるその場で修正することが大切です。修正した結果だけを見せてはいけません。完成された他人のマップを見ても理解困難なことが多いからです。なぜなら、個人の頭の中の知識構造はそれぞれ違うので、なぜその階層になっているのかがわからないし、こちらの知識を押しつけるだけになってしまうからです。
ペアマッピングは、マップがある考えにそって変わっていくというマップ形成(修正)のプロセスを共有することになります。このプロセスの共有は、自分と相手の前提知識の差を気づかせ、自分の持つ前提知識とどう対応しているのかを明らかにしてくれます。これは結果的に、相手の考えの理解につながるわけです。

以上のやり方、、、実は、まだやり始めて2年くらいしかたってなく、場数もこなしてません。だから、これが本当によい方法であるとは断言はできないのが正直なところです。しかし、この方法をとったときは、学生のほうからかならず、「あのミーティングの時のマップを下さい」と言われます。また、学生の方もそのマップをベースにして、自分の考えを追記したりしているケースもあります。

そんなわけで、意思疎通のツールとしてFreemindの使い方について追記してみました。書きながら、この話に関連するネタも見つかってきたので、また書いてみようかと思います。

目標まであと86日分

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